家畜人工授精師

家畜改良増殖法に基づく国家資格

家畜人工授精師は農林水産省認定の国家資格であり、家畜として飼育される動物の繁殖に関する業務を担当する仕事につくために必要となります。

家畜改良増殖法とは、優良な家畜を増殖させることを計画的に行うことを定めた法律であり、現在飼育している家畜を登録するとともに人為的に繁殖させるときの規則を細かく定めています。

農業分野においては近年のバイオテクノロジー技術の急進により、畜産農家の経験や勘だけで繁殖を行うということができなくなってきています。

特にここ最近においては特定動物に感染する重大な疾病はしばしば流行をすることもあり、より病気に強く健康に繁殖ができる個体を作っていくことは農家にとっての大きな課題となっています。

さらに人工授精技術やクローン技術など高度な技術や知識が必要な繁殖法も次々に登場してきており、今後も発展が予想されることから動物の種付けにおいては専門の勉強をした技術者が必要です。

家畜人工授精師はそのような高度な家畜の繁殖に関わる知識を問われる資格となっており、所定の講習会の課程を全て終えたのちに修業試験に合格をすることにより資格を得ることができます。

資格は家畜の種類ごとに定められており、ウシ・ブタ・馬・めん羊・ヤギといったものそれぞれ受講する内容が異なります。

なお家畜人工授精師の資格は獣医資格所持者であれば改めて取得をする必要はなく、同資格を取得している者と同様の業務を行うことができます。

家畜人工授精師の就職場所と主な業務内容

家畜人工授精師の資格があることで就業できる仕事として「種付技術員」があります。
種付技術員は文字通り実際に動物の受精を手伝い、意図した妊娠や出産をさせるための仕事をする人です。

家畜への種付作業そのものをするときには必ずしも家畜人工授精師の資格は必要ありませんが、人工授精や受精卵の移植を行う作業は有資格者のみと定められています。

家畜人工授精師の資格を取得するための講座としては各都道府県が実施している「家畜人工授精師の講習会」もしくは「家畜人工授精並びに家畜体内受精卵移植及び家畜体外受精卵移植に関する講習会」というものがあります。

受講期間は約1ヶ月で、全て終わったあとに5日間の修業試験を受けてそこで合格をすることで取得となります。
受講は農学部の家畜系学部でも同様の講座が開講しており、単位を履修することで講座の一部を免除することができます。

就職先として最も求人数が多いのが酪農場や養豚場で、他にも全国の農業協同組合や民間の家畜診療期間で募集されるケースがあります。

個人で人工授精のみを請け負うフリーランスとして活躍することもでき、個人牧場内で特定の品種を作り出すブリーディングの仕事をする人もいます。

10月 30th, 2017 by